2014年2月28日金曜日

ディープニイガタ

こんなにたくさんの飲食店がありながら
あまり街飲みしないので、お気に入りのお店もなかなか増えないのですが
この度はついにこの街のディープポイントへ

かつてはどうであったか、今ではむしろお断りしているのか
飲食店マップや情報誌などで見かけることも無く
長年の常連さんで十分に成り立っているような
看板も構えも年季が入って、おそらく(実際に)店内は喫煙可能
誰か一人が吸えば店内は煙で白くなるような

店主と知り合いというわけでもなく、誰に紹介されたというわけでもない上に
古い雑居ビルの奥にあるので、通常なら気付くこともまず無いようなお店ですが
夕暮れ時になると、通路の入口にそっと灯るあかりがあって
立ち止まって見れば、粋な文字でしたためられたその日のお品書き
少し寂れたその空間で、ぬくもりある魂が躍動している気配を感じます


とはいえ、店前で顔を見合わせ深呼吸
「ヤバイと思ったら撤収やで」と相方に言われながら
思い切って扉をガラガラガラ・・・

中ではおかみさんと、もうおひと方、女性二人が切り盛りしておられ、初顔の私達を見て明らかに隠しきれない驚き・・・ 
を瞬時に畳み込んで、即座に揃って朗らかなウェルカム

カウンターに居た、もう仕上がる頃合いの常連さんが
「ママ、よかっったねぇ!若い(比較的ネ(^^ゞ 新しい) ひとが来て!」
「今日はいい日だ!ねぇ、ママ!」

調理の手を留めずに微笑み返すおかみさん

渡されたタオルのおしぼりが

あたたかかった~。。。






小上がりでは常連の方々がお誕生日会
お仲間のひとりが手作りしてきたという見事なケーキを

私たちまでお相伴にあずかりました

「今日はうるさくてすみませんね」とおかみさん
「いえいえ。 いい日に来させていただきました^‐^」

知る由もない人生のドラマがたくさん交差してきたことでしょう
集える場所、集ってくれる仲間たち・・・ いい風景でした

初めての居合わせた者も共に包んでもらえたこと
ちょっと久しぶりのことでした

ディープニイガタ
お料理も、ケーキも、お酒以上にこころの奥までしみじみ沁みて
この日もほくほく、弾んで帰った夜道でした


2014年2月27日木曜日

梅干し父さん

日頃の買い物は一人でする方が気が楽ですが、それほど買うものがない(あるいは目当ての品が既に決まっている)ような時は、付き添いもしくは散歩、くらいの気持ちで親しい誰かと出かけるのが楽しいです
人によって立ち止まるポイントや手に取るものが、自分とは随分違って
先日は両親とぷらぷら、いつもの市場にも行きましたところ、前に一緒に行った友人ともまた違う所で立ち止まる母、そして父
私などはしょっちゅう来ているというのに、初めて会話を交わすお店屋さんや、初めて目にする品物がまだまだあって面白かったです


露天の漬物屋さんとは、特にいい出会いでした
近年は自宅の庭の梅で梅干しも作る父が、屋台に並んでいた梅干しの塩分濃度を尋ねたところ、店主のおじさんはパックに表示してあることを示したのち、それらについてのこだわりを語ってくれました
塩分濃度、品種、産地、重量は漬け汁を含まない実質重量・・・ そして「この辺りの出店で、そういうのをちゃんと書いて売っているのはウチとこくらいでないかな」 とも

確かに、余所はだいたい農家の人が野菜の隣りに並べていて 「ウチの梅でいつものように漬けたやつ」 くらいのラフな感じ
それでも「入っているのは塩のみ」と聞ければ十分で、馴染みのついでに食べてみようかと思うのですが

「じゅんかん米」をいただいた時に思ったのは、こういうこと
ことによっては、どちらでもいい、とおおらかに済ませられる自由さを持ちつつ
一方では、キチンとこだわっているひとの話を聞いて、その意味にハッとする
値段が少々高いことの理由を理解し、そこに含まれる価値を評価する
ということが、できているか自分、 そういうこと

家のが無くなりそうだとかで、父は藤五郎梅の梅干しをひとパック、買い求めていました
私も、次回はこのおじさんのところに買いに来よう

帰り際、父が店主のおじさんに
「(外仕事で)寒いでしょうけれどがんばってやっていてください。また来ますから」 
と声を掛けましたので

娘 「お互いにね ^ー^」  

ふたりのお歳に大差はなさそうです。 
梅干し父さんズ、元気度、張り合っていてください




寄り道の締めくくりはこちら
ジャスミンティーがあれば・・・ と母が言うので
中国茶を買うならココ、と自信を持ってお勧めできる台湾出身の方のお店へ
台湾のご実家やご親戚の茶畑の茶葉がメインだとか
丁寧に説明してもらって、3人それぞれに欲しいものと出会えました
私は久しぶりの訪問だったけれど、店主の方が変わらずやっぱり素敵で、心もほかほか
手荷物も増え、たっぷりと長い散歩でしたが、キレイさんに笑顔で見送ってもらって
なんだかみんな、足取り軽い帰路だったね *^-^* 



母が何年も前の退職祝いにもらったというシンビジウム
今年はまたたくさん花をつけたというので、ひと枝持って来てくれました


いい日でした

また行こうね~

2014年2月26日水曜日

ブラボー☆

何が、って
このところはなんといっても真央ちゃんこと浅田真央選手
敬意が増しても尚、あえてちゃん付けで呼ばせていただきますけれども

ソチから帰国しての日本外国特派員協会での会見のひとこまは
会場内も拍手喝さいだったようですが

さすがですね

例の発言の主と
同じ土俵になんか居ないの

大きいなぁ。。。



おそらく、いつだって、どんなにがんばっていたって
声援と同じくらい批判や的外れな同情なども、たくさん寄せられるのですものね
それらひとつひとつに囚われることなく
現役アスリートたちはただただ、自分の技を極めるのみ、ですね

選手および応援する側の満足は、必ずしもメダルにだけあるのではない
ということが改めて取り上げられた今回のオリンピック
打ち込んできた努力の結晶が何よりも重みのある勲章になるのでしょう


会見では韓国との関係改善についても質問されていましたが
(ライバルとは)リンクを離れれば友達のように・・・ と答える
ああいうさわやかさで、人は国籍を超えて助け合えるし、磨き合えるし
感動と笑顔で世界をつなぐことができるということも、再三、示された
その舞台で、世界中から注目と感動を集めた彼女から再度、
ピースフルでユーモラスな精神を示してもらって

ブラボーーー☆☆☆
 
と言いたくなるのでした。


たたかうのはリンクの中だけ。

真央ちゃん、ありがとう。


とはいえ、ですね・・・ 笑いもやさしさも大事ですけれど
「現場」は、コレで終わっちゃダメでしょ? と思います
(ピースフルなまま終わらなくて申し訳ないですけれど^-^: 

例のM氏による「毎日・世論フォーラム」での発言は(ネットで書き起こしが読めます)二次報道では、一次報道で取り上げられた部分が彼女に対する批判ではなかった、という点においてM氏擁護の声も聞かれましたが、「必ず転ぶ」のくだりに続く団体戦についての発言などはもっと問題をはらんでいると思いましたし、パラリンピックのために再度ソチへ飛ぶことを公然と愚痴ったことも含め、彼の発言は組織委員長の立場にある人が公の場でする内容としては極めて不適切で、その要職を託せる人だとは到底思えないものだと思うのですが・・・ 

真央ちゃんの発言をもって情状酌量、「相変わらず困った人だね」で済まされてしまうのでしょうかね?

外国特派員協会の会見を紹介するニュースにおいては、国内の記者ではこのような(政治的なものにつながる?)質問はしにくい、外国メディアならではのスレートな質問で「よかった」というようなコメンテーターの発言が複数みられましたが・・・ そんなふうに、感心している場合なのでしょうかしら? 

モヤモヤするはこといっぱいです 

この度はかつてないほどオリンピックニュースを見てしまいましたが、たくさんのドラマを見せていただいた反面、確実に報道量が減らされている重要な出来事もあることを感じました。東京オリンピックが近づくにつれ、更にその傾向が加速するであろうことはひとつの懸念です

同じ情報についての取り上げ方の違いなども興味深いことでした。日頃のように決まった番組しか見ていないと他はどうかなど知る由もないことを、この局はあの事件・あの部分、取り上げないのね~ と・・・ 随分違いがあることを今更ですが感じたり
日常が戻ってきて耳にした、「武器輸出三原則」緩和の議論や、相変わらずの福1内での作業中の事故など、うっかりしていられないなぁ、と背筋が寒くなったりします

◆ちなみに、私は決まったからには応援しますし楽しみにもしますが、このタイミングでの東京招致には賛同していない立場です。もうしばし東北の復興や自然エネルギー活用への移行整備に集中し、その成果と共に、もっと国全体で開催を喜び胸を張ってウェルカムできるタイミングを、狙えなかったのものかな… と残念に思っています。あと6年でそのようになるのかな… その覚悟なのでしょうけれど… 労働力も資材も分散・不足。人の興味が華々しい方へ流れるのも、咎めることのできないことです…

今日はとうとうこの町にも初のPM2.5に対する注意喚起が出ました
いろんなことが、ある日突然、ひとごと、や対岸の・・・ではなくなるのですよね

気をつけよう!

何に? (-"-)  


まずは自分に、ですね(^ー^:

心配はしすぎず
日々できることをやりながら
しゃきっと元気にいきましょう!

ハイ☆再び!

真央ちゃんスマ~イル^-^/☆


2014年2月24日月曜日

お米がくれたお年玉

前回アップしたのは、友人のサイト で紹介されていた「魚沼じゅんかん米組合」 さんの「新年お年玉プレゼント企画」を見て何気なく応募したところ、見事射止めてしまった「無農薬有機栽培の「じゅんかん米」コシヒカリ玄米と、有機里いもでした
HPからは組合の皆さんのこだわりがびしばしと伝わってきます。消費者にも環境にも良いことが生産者にとっても良いこと、という一番うれしいスタイルが確立されているご様子

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お米は、よく噛んでいるうちに甘くなる、と言われますが (唾液がデンプンを糖に変えてくれるから) 今回いただいたお米(玄米)は、口に入れてひと噛みでもう甘い!!
ビックリしました。これは糖分を感じる以前の旨味というものでしょうか?
過去にも新米コシヒカリの白米で美味しい感動をしたことはあります
日頃食べているお米だってふつうに美味しいと思います
でも、ちょっと未経験の度合いの甘さ(旨味)でした

このお味が、こだわって手間をかけた栽培方法から来る美味しさなのか、コシヒカリという品種、それも魚沼という好適産地の威力もあってのものなのか、私にはわからないのですが (両方でしょうか?) とにかく圧倒的な違いがあることに驚き、感動しました

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と書くのに、ちょっと時間を要したのは・・・ 
お米の食味の感想を書くのって、難しい、と思ったからでもあり・・・
・・・書き上がらないままオリンピックが始まって魅入ったからでもあります(。-_-)

野菜や、果物や、パン、お酒、コーヒー・・・ 日常いただくどれについても結構好みを言うわりに、お米については、あれこれ言ってはなんだか罰あたりな気がしてしまう、この感じはなんでしょう・・・
どのジャンルの生産者さんにも同じだけの敬意を持っているつもりだったのに、違っていたらしき自分を発見。お米については「ある程度」までしか求めていなかったことも自覚しました

だいたい、新潟のお米は「ある程度」でも十分美味しいのです
完全無農薬にすることの大変さを思えば、「有機JAS認定」でなくても「減農薬」や「無化学肥料」などでも十分ありがたいと思うし、丹精込めて作ってくださっていたら・・・
それ以上に一体何を求めましょう

・・・・って、同じく年月・労力のかかる果物などには、出来の良しあしをすごく求めるのにね
食味の追求って、ホントに贅沢なことだと思います

ただ、消費するだけの者からすると、こんな風にいろいろな想いもよぎるのですけれど、もしかして、食味や出来ばえは、よりよいものを作りたいという生産者のプライドと情熱のカタチでもあるのかもしれない、と最終的には思い至りました
私だったらそうだろうと思います
まずは作っている自分が満足したい。お客さまに美味しいと言って喜んでもらいたい!

そういう意味で、改めて、つくるひとが情熱を注いで産み出したものを、ちゃんと感じ取れるようでありたいと思いました
たとえこだわりを語る(聞く)機会がなかったとしても、「味」として成果に表出する、その違いにハッとできるようでありたいです 


今回の「お年玉プレゼント」では
本当に美味しいものをいただいたことで、より一層
生産現場の努力を感じたり、ひとつひとつの食材、その個性を
大切に味わうことに想いを巡らせることができました
これまでも意識してきたつもりではあったのですが
その後、「食」との出会い方や味の感じ方は、やっぱり変化したように思います
決して美食方向に嗜好が狭まったのではなく、楽しみは広く深く、増えたような感じです

実はそのことこそが、思いがけない「お年玉」だったのかもしれません

魚沼じゅんかん米組合の皆様、ありがとうございました
ご馳走様でした


うれしい一年のはじまりの出来事
やっと書けました^-^☆